公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA/エリナ)
北東アジアウォッチ
ERINAのメルマガ♦北東アジアウォッチ No.382 (2020年5月1日発行)

♦INDEX♦

▍NEAヘッドライン

▪ロシア極東情報
▪中国東北情報
▪モンゴル情報
▪対岸ビジネス情報

▍エリナ・レター

▍ERINAインフォメーション
『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。
英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。
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 昨年の今頃は新元号「令和」の話題で持ちきりでしたが、今年は、「新型コロナウイルス」一色です。来年は、東京五輪の話題ばかりとなるといいのですが。ロシアからはパンデミック時に必要とされるアンドロイドの話題、中国からは欧州にむけて感染予防物資を輸出したとのこと。(編集長)



▍NEAヘッドライン


▏ロシア極東情報


♦ ロ極東でアンドロイド開発 ♦

 極東高度技術基金の発表によると、同基金は「プロモボト」社に2億ルーブルをアンドロイドの開発費として提供した。同社はウラジオストクに独立した子会社を置き、ここがアンドロイドの外見のパーツ、特に人口の皮膚と頭髪の製造にあたる。ポリマーをベースとして、ミクロのしわも含めた人間の皮膚の最も正確なコピーを作ることになっている。
 プロモボト社のロシア極東本部長には、ロシア人彫刻家でデザイナーのピョートル・チェゴダエフ氏が任命されることになっている。同氏はロシアの超大作映画「クルー」と「パイオニアの時代」のSFXに参加していた。
 「我々は市場開発の新たな段階と、ロボットの実用分野の拡大を予感している。例えば、サービスロボットは多目的センターなど、人がたくさん集まる場所での人的接触を減らすのに役立つ」という極東高度技術基金のルスラン・サルキソフ理事長の談話が広報資料に記されている。
 同基金のデータによると、このような開発は「パンデミック」の状況下で必要とされる。
 同基金の投資は、人工知能をベースにした新対話システムPromobotの開発にも使われる。
 「プロモボト」社は2015年にペルミに設立され、その年からイノベーションセンター「スコルコボ」に入居している。自律型サービスロボットの製造に従事し、それらは国内市場と世界38カ国に、受付係・店員・コンサルタント・ガイド・コンセルジュとして供給され、人間のスタッフの代用あるいは補充要員となっている。(インターファクス4月10日)

♦ ウラジオに老人ホーム建設計画 ♦

 極東投資誘致・輸出支援エージェンシーの支援の下、民間企業がウラジオストクの介護老人ホームの建設を計画していることを、エージェンシー広報が発表した。
 「ロシア極東でソーシャルサービス分野の複数のプロジェクトが必要とされているが、それらの起案件数はまだ少ない。よって、我々は、この種のプロジェクトを成功させた経験と基盤となる確かなリソースをもつ全国区の大手事業者の誘致に前向きだ。これが、『オペカ』の最初のプロジェクトだ。それは、当エージェンシーの後援で実施される」とレオニード・ペトゥホフ局長はプレス資料の中で述べている。
 高齢者向け住宅建設維持に従事する民間企業「オペカ」が建設を予定している将来の老人ホームの面積は、暫定値で少なくとも4000平方メートルだ。ホームは同時期に130人の高齢者を受け入れ介護サービスにあたることができる。
 老人ホームの建設用地が選定され、沿海地方政府との協力・相互理解に関する合意書が締結されたという。
 「このプロジェクトの実現が沿海地方にもたらす社会経済効果はかなりのものだ。まず、それは高齢者サービスの品質向上だ。また、我々は、少なくとも30人に雇用を創出することにしている」という「オペカ・グループ」のアレクセイ・マブリン社長の談話が、エージェンシーのプレス資料に記されている。
 すでに報じられたように、大統領とロシア連邦政府は高齢者福祉を重視している。ロシアでは、2024年までを目途にしたナショナルプロジェクト「人口動態」がスタートした。それは、プーチン大統領の「5月指令」の中で発表された12事業の一つだ。「ナショナルプロジェクト」は、「子供が生まれる際の家族の財政支援」、「女性の雇用支援-3歳未満の子供の就学前教育環境整備」、「高齢世代」、「ソーシャルヘルスケア」、「スポーツー生活のルール」という5つの連邦方針を含んでいる。(インターファクス4月14日)

♦ 中国はすべての対ロ国境横断道の封鎖を継続 ♦

 すべての陸上の中ロ国境が、旅客に対して封鎖状態にある。これらがいつ再び開かれるか、まだ明らかではない。
 在ハルビンロシア連邦総領事館の情報によると、黒龍江省当局は、ポグラニチヌイー綏芬河検問所の封鎖が4月13日以降も継続されることを通知してきたという。ザバイカルスク-牡丹江検問所についても活動禁止は延長される。
 安定して暖かい気候になり、アムール川の浮橋の通行が打ち切られたため、現在はブラゴベシチェンスク-黒河検問所経由でも、国境は通過できない。中国に残っているロシア人旅行者たちは、祖国に帰還するためには臨時の国境開放を待つしかない。(EastRussia4月15日)


▏中国東北情報


♦ 中欧班列(長満欧)、感染予防物資を初輸出 ♦

 4月19日、長春税関管轄下の長春興隆税関は、中央班列(長春―満洲里―欧州)が輸出する新型コロナウイルス感染予防物資、医療用防護服12.6万着を初めて通過させた。物資はただちに欧州に向けて出発し、20日前後で到着する見込みだ。
 感染の拡大にともない、多くの国々で貨物輸送船に制限措置を加えており、海運企業も輸送コストの増大により、貨物輸送量と航路の削減を行っている。また、空輸での貨物輸送も旅客輸送航路が減少したことによって輸送力が不足している。
 華信邦客商貿有限公司の責任者は「欧州の感染状況は深刻なので、私たちはこれらの感染予防物資を緊急に準備した。だが、特殊な時期のため物流が最も重要なポイントであった。中欧班列が最適な方式を提供し、効率よくこの難題を解決してくれた。私たちは引き続き感染予防物資と生活物資を中欧班列で欧州に運ぶつもりだ」という。(吉林日報4月19日)

♦ ウランチャブの中欧班列、ベラルーシから帰り便でホエイパウダー初輸送 ♦

 4月17日、ベラルーシからのホエイパウダー輸入列車がウランチャブ市の七蘇木中欧班列ハブ基地で荷が解かれた。これにより、ウランチャブにおける帰り便貨物の種類がさらに一つ増えた。
 この列車は3月28日にベラルーシのミンスク市コリャジチを出発し、エレンホト口岸を経由して、4月16日に七蘇木の中欧班列ハブ基地に18日間かけて到着した。今回の班列はホエイパウダーのほか、木材、亜麻の実、ひまわりの種を含む4種類2列車の貨物を積んで戻ってきた。
 3年間の発展を経て、ウランチャブ市の中欧班列は構造的にも質的にも改善の段階に入った。今年は帰り便貨物の供給源の組織割合を拡大したので、これまでは木材単一だったが10品種まで増やすことができた。(内モンゴル日報4月19日)


▏モンゴル情報


♦ 「タバントルゴイ」発電所は公的資金で建設される ♦

 内閣は定例閣議で2020-2024年に「タバントルゴイ」火力発電所(出力450メガワット)を建設することを決定した。工事費調達は政府が担当する。このために、外部からの融資も含めたあらゆる投資リソースの活用が予定されている。ダバースレン・エネルギー大臣は4月8日、閣議結果に関する記者会見で、このように述べた。大臣はさらに、この作業では2013年に承認されたフィジビリティ・スタディーが使われるとも、述べた。
 「オユトルゴイ」社は2018年に政府と締結された合意の枠内で出力300メガワットの発電所を建設する義務を負ったが、現在まで自社の合意責任を果たしていない。
 ダバースレン大臣によれば、「オユトルゴイ」プロジェクトは国外からの電力輸入に年間1.7~2億ドルを使っている。「一方で、(タバントルゴイ)発電所建設費は5年以内に回収されるという、専門家の試算がある」と大臣は述べた。(MONTSAME4月8日)

♦ モ国内の外国人同労者数が12.4%減少 ♦

 今年第1四半期現在で、97カ国4300人の外国人がモンゴル国内で働いている。このうち3500人(81.8%)が男性、800人(18.2%)が女性だ。 外国人同労者数は昨年同期比で、国内全体で613人(12.4%)減少したことを、国家統計委員会が3月分報告書の中で伝えている。
 外国人労働者の総数の36%が中国人、8.7%がオーストラリア人、7.5%がロシア人、6.2%が韓国人、5.5%がアメリカ人、4.8%がベトナム人、3.8%がフィリピン人、3.9%が南アフリカ人、3.0%が英国人、2.8%がカナダ人、17.8%がその他の国となっている。
 全四半期比で鉱業の外国人労働者の数は5197人(11.2%)減り、建設業では67人(34%)減った。
 外国人労働者総数の内訳は、1500人(36.3%)が鉱業、979人(22.7%)が教育、743人(17.2%)が卸・小売業・自動車・オートバイ修理、255人(5.9%)は一次加工業、130人(3.0%)が建設業、158人(3.7%)が一般事務・補助的業務、175人(4.1%)が運送業、300人(7.1%)がその他、となっている。(MONTSAME4月16日) 

♦ モ運輸大臣がEV・HV用バッテリーの再製品化工場建設を提案 ♦

 エンフアムガラン道路・運輸開発大臣は16日、日本の小林弘之在モンゴル特命全権大使と面談した。
 エンフアムガラン大臣は、中古車の約8割が日本からの輸入だということに触れ、この分野での連携の拡大強化に関する一連の提案を行った。大臣は特に、交通事故や災害後に修理され日本から輸入された電気自動車及びハイブリッド車のバッテリーのリサイクル、あるいは再処理工場の建設案への賛同を要請。交通事故や災害後に修理された日本車の輸入拡大は、モンゴルの国民の健康と経済に多大な損害を及ぼしていると、大臣は続けて述べ、日本から輸入される自動車に関する車両の履歴情報を国民に無償提供することの重要性を強調して述べた。
 「近年、モンゴル道路・運輸業界では大型のプロジェクトやプログラムが積極的に実施されている」と大臣は述べ、業界の人材の強化と、日本でのエンジニアや整備士の育成の目的での協力に、積極的な姿勢を表明した。(MONTSAME4月17日)

♦ アルタイ郡で風力と太陽光の発電所が着工 ♦

 ゴビ・アルタイ県アルタイ郡で風力と太陽光の新しい発電所が着工した。ツェレブサンブー郡長の談話によると、アルタイ郡の最も喫緊の問題は、2010年に住民向け電力供給の目的で同郡に建設された太陽光発電所の蓄電池が耐用年数を超えたことによる、電力不足だという。
 これを受けて、「風力発電所(出力450キロワット)と太陽光発電所(200キロワット)の建設」プロジェクトが、アジア開発銀行の財政支援(総額9万2000ドル)のもとで、県内で昨年から動き出している。(MONTSAME4月21日)


▏対岸ビジネス情報


♦台湾定期チャーター便、夏季36便中止 県発表(山形新聞4月2日)
https://www.yamagata-np.jp/news/202004/02/kj_2020040200028.php

♦日ロ交流年開会式延期(北海道新聞4月2日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/408474

♦中国からマスク1万枚 氷見市と寧海県、友好交流協定を予定(北日本新聞4月16日)

♦中国向けEC 県が支援産品紹介ページ出店促す(福井新聞4月17日)

♦九州への入国者96%減 3月速報値入国制限、運休響く(西日本新聞4月17日)

♦輸出額8カ月連続減(北海道新聞4月21日)

♦知事就任1年、外国客500万人誘致「厳しい」 コロナ対策優先(北海道新聞4月23日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/414769


▍エリナ・レター

♦ 新井洋史
 『命守る仕組み 橋渡し』(新潟日報 4月20日)

♦ 三村光弘
 『市場から見る暮らし』(新潟日報 3月23日)

エリナ・レターは>> https://www.erina.or.jp/columns-letter/



▍ERINAインフォメーション

♦♦『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。

ERINA北東アジア研究叢書10
穆尭チェン、徐一睿、岡本信広編著
『「一帯一路」経済政策論―プラットフォームとしての実像を読み解く』(日本評論社)を発刊しました。

詳細は>> https://www.erina.or.jp/publications/series/

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