公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA/エリナ)
北東アジアウォッチ
ERINAのメルマガ♦北東アジアウォッチ No.383 (2020年5月15日発行)

♦INDEX♦

▍NEAヘッドライン

▪ロシア極東情報
▪中国東北情報
▪モンゴル情報
▪対岸ビジネス情報

▍ERINAインフォメーション
「ERINA出前授業」の申込みを開始しました。
『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。
英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。
『ERINA REPORT (PLUS)』編集委員会では投稿をお待ちしています。
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 各国とも新型コロナウイルスへの対応に追われる日々が続いていますが、中国・瀋陽では乗客のかわりに医療用具を乗せたチャーター機がアフガニスタンに向け離陸し、モンゴルでも医療施設の整備が進んでいます。フェーズが変わりつつあるようにも感じます。ERINAでは「ERINA出前授業」の申込みを開始しました。ホームページからお申し込みください。(編集長)



▍NEAヘッドライン


▏ロシア極東情報


♦ ロシアは外出制限を5月11日まで延長 ♦

 プーチン大統領が外出制限措置を5月11日まで延長する大統領令に署名した。大統領令には、5月6~8日が有給のノーワークデーだとも記されている。この大統領令には、各地域の首長は5月1日から11日まで、事前に制定されている住民の衛生防疫状態の確保措置を推進しなければならない、としている。
 5月6~8日のノーワークデーは全員が対象ではない。医療機関、薬局、食料品・生活必需品を国民に供給する工場、企業は休みなく営業を続ける。
 ロシアのノーワークデー期間の5月11日までの延長について、プーチン大統領は国民へのメッセージの中で表明した。ノーワークデー期間が明け始めるのは5月12日からだ。(EastRussia 4月29日)
*5月9日:戦勝記念日、5月11日:振替休日

♦ ロシア首相が新型コロナに感染 ♦

 ロシアのミハイル・ミシュスチン首相はプーチン大統領とのビデオ会議のなかで、自らの入院について報告した。新型コロナウイルスへの自らの感染が確定したためで、首相の職責はアンドレイ・ベロウソフ副首相が代行する。大統領は同時に、首相は病院から政府と連絡しており、経済分野の最終的な決定が首相抜きで下されることはないと、約束した。
 ミシュスチン首相は国民に対して、家にいて自主隔離の決まりを守るよう呼び掛けた。現状で、これ以上に説得力のある呼びかけはないであろう。
 ロシア政府の職員のかなりの部分が3月からテレワーク体制で業務にあたっている。一方、ホワイトハウスを完全にリモートワークとビデオ会議に移行させることにはならなかった。
 政府広報室によれば、ミシュスチン首相と最近、接触した人たち全員が、追加の検査を受けることになっており、彼らは隔離に入るという。
 この騒動にもかかわらず、政府は「正規の」体制で活動する。定例閣議は、既に予定された通り、5月7日に開かれる。(コメルサント・デイリー 5月1日)

♦ 大統領は5月11日以降の対策を各地の判断にゆだねる ♦

 プーチン大統領は新型コロナウイルスに関連する制限措置を強化する可能性を認めた。大統領の発言によれば、状況は地域ごとに異なり、予防対策の強化が必要な場合もあれば、緩和が可能なケースもある。大統領は、経済社会支援対策会議の場で、この問題に関する自らの姿勢を明らかにした。大統領は、早まった制限措置の解除は「混乱と再発」を招くので、急いではいけないと、強い調子で述べた。
 5月11日までのノーワークデー体制の延長はすでに発表されている。11日以降、どのくらい早期に外出自粛体制を解除し、通常の生活に戻れるかについて各地域が判断することになるだろう。(EastRussia 5月6日)

♦ ヤクーチアで100億ドル規模のLNG工場プロジェクト ♦

 投資家のアルベルト・アブドリャン氏の「A-Properti」傘下の「グローバルテク」社はサハ共和国(ヤクーチア)の液化天然ガス(LNG)工場プロジェクトに100億ドル超の投資を行う。工場の設計はフランスの「テクニップ」社が担当する。
 「グローバルテク」はYota(電気通信事業の)の共同設立者であるアルベルト・アブドリャン氏の会社で、同氏はヤクート燃料エネルギー会社を買収した。「グローバルテク」は、LNGの最大年間生産量1300万トンの「ヤクートガスプロジェクト」に出資する。A-Propertiの広報担当者が「RBC」通信に語ったところによれば、このプロジェクトはヤクート燃料エネルギー会社の埋蔵資源を活用する。A-Propertiは4月末、ヤクーチアのエリガ石炭プロジェクトの支配に必要な数の株式を購入。さらに、「メチェル」グループ系列会社の鉄道インフラもA-Propertiの管理下に移った。(EastRussia 5月6日)

♦ 沿海地方では砂浜が閉鎖に ♦

 沿海地方のオレグ・コジェミャコ知事は、気温の上昇とシーズン到来に伴い、現行の外出自粛体制を受けてすべてのビーチおよび海岸のホテルとカフェを閉鎖し管理するよう、各市町村長に指示した。
 「すべてのビーチのテナント、リゾート施設、ホテル、外食企業に対し、要請に応じない場合は長期の施設閉鎖となることを説明する必要がある」と、コジェミャコ知事は対策本部の会合で臨海部の自治体の長らに呼び掛けた。知事の談話を沿海地方政府広報室が伝えている。3月28日に外出自粛体制が始まって以降、市民と企業/団体が公衆衛生防疫措置の違反で公務執行妨害の罪に問われたケースが3700件あった。
 沿海地方では684人の新型コロナウイルスの感染が確認され、うち99人が回復、6人が死亡している。(インターファクス 5月6日)


▏中国東北情報


♦ ハルビン中ロ国際農産品取引センター、オールシーズン対応の農産品輸出入集散地へ ♦

 4月1日の着工以来、ハルビン中ロ国際農産品取引センター用に18万平方メートルの土地を整地する作業は、最終段階に入った。工事当初、ハルビン新区の江北一体発展区智谷大街と万宝大道が交差するプロジェクト現場は草ばかりで、高低の起伏がある荒地だったが、わずか半月で綺麗に整地された。
 全省100大プロジェクトの一つであるハルビン中ロ国際農産品取引センターは、土地の取得から着工まで「新区のスピード」で実現した。完成後、この取引センターは、主に中国やロシアで生産された青果・肉類・穀物・水産物・農業原材料などの5品目に関して、輸出入の取引を行っていく見込みだ。(黒龍江日報 4月26日)

♦ 瀋陽中欧班列、開通 綏芬河口岸の新ルート ♦

 4月28日午前、コンテナ43TEUを積んでロシアのノヴォシビルスク州イニャ=ヴォストチナヤ駅を出発した最初の中央班列が、綏芬河口岸を経由して瀋陽東駅にゆっくりと乗り入れた。この班列は全長6573キロメートルの行程を15日間かけて走ってきた。
 遼寧省から綏芬河口岸を経由してロシアに至る新ルートの構築は、瀋陽市政府が「一帯一路」建設を推進するための重要な取り組みの一つである。中欧班列プラットフォームを運営する中外運東北有限公司は、瀋陽市のバックアップをうけて、貨物の供給源を積極的に確保し、新しい税関の開設が順調に進むように準備した。
 中外運東北有限公司の王東社長は、綏芬河口岸ルートが開通したことで、瀋陽中欧班列はロシアやヨーロッパの鉄道網をもカバーすることになり、最良の物流ルートの選択肢を提供することができ、物流コストを下げることができる。開通している満洲里、エレンホト口岸ルートとの相互補完が可能となり、混雑などの問題を緩和する効果が期待できる。同時に、ノヴォシビルスク州は、機械製造・化学・農業などが発展したロシア・シベリア地域で最大の総合的な工業基地であり、このルートの開通は中ロ貿易の発展をさらに進め、「貿易が輸送を促し、輸送が貿易を促進する」素晴らしい発展の場を形成すると、話した。(遼寧日報 4月30日)

♦ 瀋陽空港、「乗客のかわりに貨物を乗せた」最初のチャーター機の運行を完了 ♦

 5月1日、瀋陽桃仙国際空港に「乗客のかわりに貨物を乗せた」チャーター機が初めて到着し、運行を完了した。アフガニスタン航空のエアバスA310旅客機が瀋陽の桃仙国際空港に到着した。他の旅客機と違うのは、乗客はおらず、客室と貨物室のすべてに、瀋陽で生産されたマスクと防護服を乗せたことだ。
 感染拡大により、航空運輸市場には大きな変化があり、短期的には旅客輸送の売り上げが急減し、貨物輸送の需要が急増した。このため、民間航空局は「乗客のかわりに貨物を乗せた」チャーター便の運行を提案し、輸送できる商品を探していた。
 初めての変更輸送を確実に行なうため、瀋陽空港は綿密に準備を重ね、事前に業務プランを策定した。航空会社と臨時的な保障協定を積極的に結ぶ一方で、関係部署と空港物流会社は共同で安全や人員、設備などについて議論し、リスクを分析し、万が一の場合に備えた。また、航空会社と細部まで協調するよう連絡をとり、最終的に安全で効率的な客室の利用プランを策定した。(遼寧日報 5月2日)


▏モンゴル情報


♦ モンゴルのIT企業が丸紅と提携する ♦

 2017年からモンゴルの金融部門で活動しているIT企業の「アンド・グローバル」が、日本の丸紅と提携する。
 両社の戦略的提携の目的は、モンゴル側が構築したフィンテックを、丸紅のリーシングとファイナンシャルサービスの国際システムに導入することだ。さらに、この提携は、市場調査、新しいIT商品およびサービスの開発と世界金融市場への導入を共同で行い、世界でデジタルウォレットとオンライン融資のサービスを推進するための新たなビジネスチャンスを開拓することも、視野に入れている。(MONTSAME 4月23日)

♦ 保健大臣「415台の人工呼吸器を調達する」 ♦

 今年1月3日よりモンゴルの医療関係者は高臨戦態勢で活動している。政府とフレルバータル財務大臣は、国内の新型コロナウイルス感染拡大の予防と防止を目的とする医療機関の活動のための、資金調達にかかわる措置を随時、講じている。
 「目下、我が国は、アジア開発銀行と世界銀行の融資での70台の人工呼吸器などを含む医療器材、医療設備を購入してきた。現在、415台の人工呼吸器の調達と、アジア開銀の融資の枠内で集中治療室の500床の確保に取り組んでいると、23日、モンゴルのサランゲレル保険大臣は国会の全体会議で述べた。(MONTSAME 4月23日)

♦ ベトナムはコメの輸出制限からモンゴルを除外 ♦

 7日、ベトナムのドアン駐モンゴル大使は、モンゴル食糧・農牧業・軽工業省に対し、ベトナム政府が6月末までとして導入したコメの輸出制限はモンゴルを対象としないことを伝え、ベトナムのグエン・スアン・クオン農業農村開発大臣からの親書を手渡した。
 モンゴルの主食の一つであるコメは、100%輸入に依存している。モンゴルは1年間に平均で5万トンのコメを消費し、その約50%はベトナムから輸入している。ところが、新型コロナウイルスの世界的な大流行の影響で、各国はそれぞれの経済的な事情により食料品の一部について輸出制限措置をとり始めたため、モンゴル国内ではコメの不足と価格高騰のリスクがでてきた。そのため、モンゴル・ベトナム政府間委員会のモンゴル側の議長でもあるウラーン食糧・農牧業・軽工業大臣は、安定したコメ輸出の維持を要請する親書をベトナムの農業農村開発省に送った。
 モンゴル食糧・農牧業・軽工業省は、新型コロナウイルスが世界的に流行している間の重要食料品の安定的な供給のための対策に今後も特に重視していく。(MONTSAME 5月7日)

♦ 政府関係者が新型コロナウイルス対応の新しい病院の準備状況を視察 ♦

 フレルスフ内閣関係者らは5月7日、救急対応専門医療機関の準備・活動を視察し、緊急事態への準備態勢をチェックした。
 「COVID-19拡大防止の連携と対応」の枠内で、陽性が確定した患者と隔離措置がとられる人たちを収容する3カ所の病院が建設された。ブリャント・ウハー総合スポーツ施設の一部が300床を有する病院に改造され、ウランバートル市ヤルマグ地区に新設された母子保健センターでは100床の集中治療病棟を開設された。さらに、非常事態総局リハビリセンターに付属の野戦病院が設置された。
 ブリャント・ウハー総合スポーツ施設の病院は、新型コロナウイルスの感染検査で陽性が確定した人たちを受け入れ、治療する。そこでは、専門機関から派遣された140人の医師と医療スタッフが働く。ヤルマグの集中治療病棟は、新型コロナウイルス重症感染者の対応にあたる。非常事態総局の野戦病院は欧州基準を満たし、いかなる治療も行うことが可能だ。すべての病棟には、新型コロナウイルス感染者の治療に必要な医療設備が設置されている。(MONTSAME 5月7日)


▏対岸ビジネス情報


♦県内外国人を支援 八戸・NPO 日本語指導ネットで(東奥日報 4月25日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/344804

♦外国人の相談体制充実 県センターLINEなど活用(山形新聞 4月25日)

♦3月貿易額27.8%減 八戸税関概況(東奥日報 4月28日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/345848

♦中国・重慶市から 医療物資が到着 友好都市の三条市へ寄贈(新潟日報 4月29日)

♦19年産国産リンゴ輸出3万トン突破へ(東奥日報 4月29日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/346281

♦留学生の支援、言葉の壁厚く 仙台で今月3人感染(河北新報 4月29日)
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202004/20200429_13010.html

♦3月国内宿泊者最少 コロナ影響外国人客85%減(北海道新聞 5月1日)

♦ハルビンから返礼マスク 友好都市・新潟市へ3万6千枚(新潟日報 5月1日)
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20200507541971.html

♦ウラジオ観光肩すかし 日本直行便就航直後に運休 「コロナ後」見据え準備(北海道新聞 5月3日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/417997

♦情報用語理解に苦労 孤立懸念で仲間と連携 県内外国人(北日本新聞 5月3日)

♦コロナ禍で細る青森県空路/運休、減便次々(東奥日報 5月8日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/349275

♦青森-台北 来月も運休/需要回復の見通し立たず(東奥日報 5月9日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/350019

♦日本語指導、継続20年 出雲の有志団体「ゆうわ」(山陰中央新報 5月10日)
https://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1589074928415/index.html



▍ERINAインフォメーション

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詳細は>> https://www.erina.or.jp/about/demae/

♦♦『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。

ERINA北東アジア研究叢書10
穆尭チェン、徐一睿、岡本信広編著
『「一帯一路」経済政策論―プラットフォームとしての実像を読み解く』(日本評論社)を発刊しました。

詳細は>> https://www.erina.or.jp/publications/series/

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投稿規程は>> https://www.erina.or.jp/publications/er/

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