公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA/エリナ)
北東アジアウォッチ
ERINAのメルマガ♦北東アジアウォッチ No.388 (2020年7月31日発行)

♦INDEX♦

▍NEAヘッドライン

▪ロシア極東情報
▪中国東北情報
▪モンゴル情報
▪対岸ビジネス情報

▍エリナ・レター

▍ERINAインフォメーション
9月18日(金)に「国際人材フェア・にいがた2021」を開催します。留学生の採用を考える県内企業の出展申込み受付け中です。
▪ERINAビジネスセミナー「コロナウイルス感染拡大による日本経済への影響」の動画、資料を掲載しています。
「ERINA出前授業」の申込みを受け付けています。
『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。
英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。
『ERINA REPORT (PLUS)』編集委員会では投稿をお待ちしています。
ERINA 賛助会員・購読会員のご案内


 日本では新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、感染予防を徹底しなければと思う日々が続いています。お気をつけてお過ごしください。
 ERINAは、例年、6月頃開催していた「国際人材フェア・にいがた」を新型コロナウイルス感染防止対策を十分講じつつ、9月18日(金)に出展企業数を限定して(20社以内)開催することにいたしました(主催:新潟県)。留学生等の採用を考えている新潟県内企業の皆様、出展をご検討ください。(編集長)



▍NEAヘッドライン


▏ロシア極東情報


♦ トルトネフ副首相が仏投資家らにオンライン投資説明会 ♦

 ユーリー・トルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表はフランスのビジネスパーソンたちとオンライン会合を行った。トルトネフ副首相は、ロシア極東で投資プロジェクトを推進するチャンスについて説明した。
 極東・北極圏開発省広報室の発表によると、2019年におけるフランス企業の対ロシア経済投資は220億ドルを超えた。仏ロ貿易取引額は約150億ドルになった。
 他方、ロシア極東には、投資家に対して10年にわたって優遇条件を付与する約20の先行経済発展区が創設された。先行経済発展区制度のおかげで、2014年以来、投資全体の約32%がロシア極東経済に誘致された。進行中のプロジェクトの件数は2400件余りとなった。
 すでに18カ国(中国、日本、インド、オーストラリア、ニュージーランド、ベトナム、韓国など)の企業がロシア極東に投資を行い、活動している。彼らの投資総額は600億ドルを超えた。しかし、いまのところフランスからの投資はそれほど大きくない。ロシア極東では「ルロイ・メルラン」によるショッピングセンター建設プロジェクトが進行中だ。さらに、ロシアの北極圏にもフランスのプロジェクトがある。「トタル」がヤマル半島の液化天然ガス(LNG)プロジェクトに投資している。
 農業、教育関係、デジタル技術、交通・物流インフラ、グリーン電力、ホテルビジネス、観光産業でのプロジェクトのチャンスについても、潜在的投資家たちに説明が行われた。投資家らにはさらに、北極海貿易航路上の港湾、バンカリング拠点に投資する機会も、紹介された。(EastRussia 7月6日)

♦ 沿海地方で世界最大級の原子力砕氷船の建造が始まった ♦

 世界最大級の原子力砕氷船の建造が沿海地方の「ズベズダ」造船所で始まった。「リーダー」型原子力砕氷船プロジェクトで建造されるフラグシップは「ロシア」と命名された。
 沿海地方政府の発表によると、この砕氷船は世界に類を見ないという。この砕氷船は北極海航路の商船の通年航行を担保することができる。完成は2027年の予定だ。沿海地方のオレグ・コジェミャコ知事によれば、このような船なくして、極北地の開発や北極の石油・ガス田の開発は不可能だ。また、この型の船舶によって、ロシアと欧州へ水産品を供給できるようになる。
 この砕氷船は厚さ4メートル余りの氷をものともせず、幅約50メートルの航路を作ることができる。よって、大型輸送船とガスタンカーの北極海航路の通年航行が可能になる。
 「リーダー」型原子力砕氷船の建造契約は「ズベズダ造船複合体」と連邦国営単一企業体「アトムフロト」社の間で4月に交わされた。砕氷船の国側の発注者は国営企業「ロスアトム」社だ。
 ロシア政府は2020~2027年にこの「リーダー」型原子力砕氷船の建造に1275億ルーブルを拠出する。この件に関する政府決定にはドミトリー・メドベージェフ首相(当時)が退任前に署名した。(EastRussia 7月6日)

♦ ハバ地方の現職知事が殺人首謀の容疑で逮捕 ♦

 ロシア連邦予審委員会は複数の殺人事件を首謀した容疑で、ハバロフスク地方のセルゲイ・フルガル知事(現職)の起訴を決定した。スベトラーナ・ペトレンコ報道官が次のように記者団に述べた。
 「予審委員会重大事検捜査総局では、セルゲイ・フルガル・ハバロフスク地方知事に対しする起訴する方針を固めた。彼は殺人と殺人未遂事件を首謀した容疑がかけられている」と委員長は述べた。報道官の発言によれば、フルガル氏は被告人尋問を受けた。
 予審関連情報によると、知事は、2004~2005年にハバロフスク地方とアムール州で発生した複数の実業家の殺害と殺人未遂に関与している。
 法執行機関の情報筋によれば、問われているのは少なくとも、殺人2件、殺人未遂1件だ。予審委員会は金曜日にモスクワ市バスマン地区裁判所に訴状を提出することにしている。被疑者は拘置所で一晩を過ごす。情報筋によれば、知事は容疑を認めていない。
 ペトレンコ報道官によれば、ロシア極東域内の複数の実業家の殺害事件の容疑者らがフルガル容疑者を首謀者であると証言しており、本件ではほかにも目撃者や被害者がいる。予審委員会は、他の凶悪犯罪への関与についてもフルガル容疑者を取り調べる。昨年11月には、フルガル容疑者の共犯者とみられる4人が逮捕、拘束された。
 情報筋によれば、知事はビジネス上のライバル2名の殺害と、アムール州出身の実業家1名の殺人未遂事件の首謀者だったという。2004年にハバロフスク市の路上で実業家のエブゲニー・ゾリャさんが、2005年にはビジネスマのオレグ・ブラトフさんがそれぞれ射殺されている。(タス通信 7月9日)

♦ 日本企業がロ極東のバイオ燃料を試験購入 ♦

 日本企業のイーレックス社(EREX Co., Ltd)が自然エネルギー発電所向けに、木材産業企業グループ「VTK」からバイオ燃料をはじめて試験的に購入した。極東・北極圏開発省の発表によると、日本側は木材加工品を輸入するための提携地域の拡大に関する交渉を続けており、ハバロフスク地方、アムール州、沿海地方の企業に関心を持っているという。
 年明けに「VTK」はブリケット200キロと木材チップ200キロを品質チェックのために日本側に送った。イーレックス社は品質を評価し、60トンのブリケットの追加の納入を依頼した。日本側は年間最大200万トンのバイオ燃料(ペレットとブリケット)の長期供給契約を締結することにしている。
 5月には木くずを原料とするバイオ燃料の生産がザバイカル地方で始まった。「ザバイカル」先行経済発展区の入居企業第一号が、7月9日、ペレット工場を稼働させた。ザバイカル地方の製材所で製材時に出る木くずを原料としている。(EastRussia 7月9日)

♦ ハバロフスク市で殺人容疑で逮捕された知事を支持するデモ ♦

 殺人首謀の容疑で逮捕されたセルゲイ・フルガル・ハバロフスク地方知事を支持する無許可のデモに最大で1万2千人が参加したと、同地方内務省が発表した。
 自然発生的な集会の参加者たちは現地時間の正午に、レーニン中央広場に集まった。通常は、軍事パレードや「不滅の連隊」の行進が行われている場所だ。市役所は前日、防疫の必要性を理由として、広場周辺を金属の柵で囲んだ。ところが、デモの参加者たちは柵を撤去し広場に侵入。その後、デモの行列は、「フルガルに自由を!」というシュプレヒコールをあげながら中央通りを行進した。そのため、自動車は通行を止めざるを得なかったが、ドライバーたちは同調の印にクラクションを鳴らした。
 フルガル氏側のボリス・コジェミャキン弁護士は、拘留中の知事は、ハバロフスク市民が無許可のデモに参加するのをよしとしていないが、同時に、応援に感謝している、と話している。(インターファクス 7月11日、EastRussia 7月16日)

♦ トルトネフ副首相がハバ地方政府の現状をチェック ♦

 ユーリー・トルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表が、セルゲイ・フルガル・ハバロフスク地方知事逮捕後の同地方政府の機能状況を確認するため、ハバロフスク入りした。
 「ハバロフスク地方政府が業務を続け、人々にとって必要なすべての行政機能を果たしているかを確認しに来た。ハバロフスク地方指導部、副知事、同僚らと会い、この件について話し合った。住民が何の不自由も感じないよう機能するように要請した」と、トルトネフ副首相は13日、ハバロフスク市内で報道陣に述べた。
 副首相はまた、上層部の人事異動があれば、選出された知事が自ら人選すると述べた。現在のハバロフスク地方指導部は上手く活動を組織できていないと、トルトネフ副首相は考えている。
 トルトネフ副首相は、投資家はハバロフスク地方に行かず、公的資金が拠出された施設の建設工事は止まっていると指摘。「投資家は(ハバロフスク地方に)向かわない。しかもこれはただの統計でも、ただの数字でもない。私のところには、官僚の対応や契約金の未払いにかかわる投資家たちからの膨大な陳情が届いている。私がそれに対応している」とトルトネフ副首相は話した。
 副首相はさらに「そもそも私にとってこれは常に、災害警報なのだ。なぜなら、行政がこのように働くことはあり得ないからだ。残念ながら、ハバロフスク地方ではそのようなことが非常に頻繁に起きている」と述べた。
 副首相によれば、コムソモリスク・ナ・アムーレ市のがん診断センター、ハバロフスク市のサンボ宮殿、コムソモリスク・ナ・アムーレ市とニコラエフスク・ナ・アムーレ市の病院の建設費として、連邦政府はハバロフスク地方に数十億ルーブルを拠出したが、「何も建てられていない。何一つとして」と副首相はコメントした。
 副首相はさらに、ハバロフスク地方の新型コロナウイルス対策にも不満だ。「ハバロフスク地方は、ロシア極東で感染者数が最も多く、病床の確保の状況もあまりよくない」と副首相は述べた。
 ハバロフスク地方保健省のデータによると、7月13日朝の時点で、新型コロナウイルスの感染者数は5311人。直近の過去3日間で297人増加。死亡者は42人。回復した住民は2649人となっている。(インターファクス 7月13日) 

♦ 前年を上回る勢いのロ極東とシベリアの森林火災 ♦

 ロシア政府は森林火災の消火費用として26億ルーブル余りを複数の地方に交付する。ミハイル・ミシュースチン首相が閣議でこのように述べた。
 首相によれば、現在、森林火災を最も効率的に消火するためにあらゆる手段を講じなければならない。首相はビクトリア・アブラムチェンコ副首相に、本件を監督するよう指示した。副首相は火災の消火対策について7月20日に、詳細を報告することになっている。
 国際環境NGOグリーンピースがシベリアとロシア極東での大規模火災の再発の恐れについて警告していた。グリーンピースは、森林火災が進行し、例年の7月初旬の規模を何倍も上回っていると発表していた。(EastRussia 7月17日)

♦ ロシア鉄道と丸紅が医療事業のための合弁企業をハバロフスク市に設立 ♦

 (株)ロシア鉄道と日本の丸紅は、ロシア鉄道の「RZDメディツィナ」病院を拠点とする予防医療・診断センタープロジェクトを実行するため、ハバロフスク市に合弁企業「R&Mメディカルセンター」社を設立した。
 SPARK Interfax 社 のデータによると、この合弁会社は資本金4億2191万4千ルーブルで7月13日に設立された。同社のオーナーは「R&Mインベストメント」社(ハバロフスク市)。同社の株式の74%をTGV Investment(日本)が、26%を(株)RZDインフラストラクチャー・プロジェクト(モスクワ市)が所有している。
 「合意条件にしたがい、今年は合弁企業が設立され、投資が行われ、ハバロフスク市内の鉄道病院の建物の改修工事が始まる。メディカルセンターは最新の医療設備を備え、医療スタッフは日本の専門家のもとで研修を受ける」とロシア鉄道の広報資料には記されている。(インターファクス7月20日)

♦ ハバ地方に知事代行が到着 ♦

 ハバロフスク地方のミハイル・デグチャリョフ知事代行が21日、同地方の閣僚、連邦行政機関支部長らと顔合わせしたことを、「インターファクス極東」記者が伝えている。
 デグチャリョフ氏は朝、モスクワから飛行機でハバロフスク入りした。プーチン大統領は前日、信頼失墜を理由とするセルゲイ・フルガル知事の解任に関する大統領令に署名した。知事代行には自由民主党員のデグチャリョフ下院議員が任命された。
 ハバロフスク市に到着直後、デグチャリョフ氏は、激務が自分を待ち受けているが、それに対する心構えはできていると述べた。
 「大変な激務だ。地方を大いに飛び回り、人々に会い、企業を訪問するつもりだ。ハバロフスク地方は大きく、素晴らしい人々、自由な人々、法に従う人々が住んでいる。ハバロフスク地方のすべての住民との完全な相互理解が得られることを望む」とデグチャリョフ氏は報道陣に述べた。
 自分に課された最初の課題として、デグチャリョフ代行は、新型コロナウイルスの感染拡大の阻止と経済及び社会の情勢を挙げた。
 「パンデミックの第二波が襲い掛かってきそうな不穏な兆しがある。皆さんには、ソーシャルディスタンスを守るようお願いしたい。私とプーチン大統領は喫緊の課題について話し合った。1か月後には、ハバロフスク地方の経済やナショナルプロジェクトの実施状況について、大統領が私からの報告を待っている」とデグチャリョフ氏は述べた。
 ミハイル・デグチャリョフ氏は1981年7月10日ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国クイビシェフ市(現サマーラ市)に生まれた(39歳)。第7期国家院(下院)議員。2016年10月5日から2020年7月20日まで体育・スポーツ・観光委員長。ロシア自由民主党最高評議員(2013~2017年)、第7期下院ロシア自由民主党会派幹部。
 2003年9月に与党「統一ロシア」に入党、「青年統一」(のちの「若き親衛隊」)に参加。2004年にはサマーラ市管区議会議員に選出。2005年に「統一ロシア」を離党し、2005年12月にロシア自由民主党に入党。2006年4月15日、同党サマーラ地域支部コーディネーターに選出。ジリノフスキー下院議員の補佐も務めた。妻と4人の息子がいる。(インターファクス7月21日、経歴はロシア版ウィキペディアより)

▏中国東北情報


♦ 琿春-マハリノ鉄道口岸、「ロシア極東ハサン-北朝鮮豆満江(羅津)」多国鉄道一貫輸送サービスが試行 ♦

 6月29日16時10分に、琿春-マハリノ鉄道口岸を通過した「ロシア極東ハサン-北朝鮮豆満江(羅津)」多国間鉄道一貫輸送列車は、ロシアのハサン線を通じて、北朝鮮の豆満江鉄道駅に着いた。
 吉林省北東アジア海上シルクロード海運公司が運営する同列車は、40フィートコンテナ6つを載せ、6月26日17時34分に琿春国際鉄道駅を出発し、当日18時34分に中ロ辺境のカムショーバヤ鉄道駅に到着した(その後、最終目的地:豆満江鉄道駅へ)。
 今回の輸送は、ロシア国家鉄道モスクワ本部および北朝鮮国家鉄道の大きな支援と指導を受け、中国の貨物をロシアのハサン線を経由して北朝鮮まで運ぶ初めての多国間鉄道輸送であった。今回の成功運行を受けて、
 貨物の海外経由のトランジット輸送の距離を最大限に短縮し、輸送ルートの効率向上・物流コストの削減に大きな影響を与える。
 今回行った多国間鉄道一貫輸送列車の試行は、「琿春(中国)-マハリノ(ロシア)-羅津(北朝鮮)-中国南方港口」の陸海一貫輸送、及び「琿春-ロシア・シベリア-ヨーロッパ」の多国間鉄道一貫輸送などの戦略発展目標に対して技術的な情報を提供した。琿春-マハリノ鉄道口岸を中ロ「浜海2号(プリモーリエ-2)」国際輸送ルートの重要な拠点とし、対北朝鮮および対ヨーロッパとの協力関係を深める重要なプラットフォームとなる。
 次のステップとして、同公司は多国間一貫輸送の貨物の種類を充実させ、双方向運行を実行し、中ロ海洋冷蔵列車の開発を推進し、鉄道輸送の潜在力を拡大する。さらに、琿春海洋経済協力示範区の発展を牽引し、地域産業の深化を推進し、物流ルートの充実を図り、接続業務を円滑にして対外開放戦略の支援を強化する。(中国・長春市外事弁公室ホームページ 6月30日)

♦ 「瀋陽-モスクワ・ベールィラスト」中欧班列が運行開始 ♦

 7月3日、中国で最初の瀋陽発モスクワ・ベールィラスト物流センター行きの中欧班列の第一便が、遼寧港口集団が運営する集鉄場駅を出発した。
 同列車は瀋陽東駅から発車し、エレンホトを経由して出国、最終的にモスクワ郊外のベールィラスト物流センターに向かう。列車には医療用マスクや自動車部品・化学工業製品・機械装置などを含む計42個の40フィートコンテナが積まれ、13~15日後に到着する予定だ。ベールイラスト物流センターはようやく中欧班列の双方向運行を実現した。
 遼寧省商務庁は発車式でロシア鉄道社に建設工事での感染予防のため医療用マスク30万枚を寄贈し、中国出口(輸出)信用保険公司・国家開発銀行・中国進出口(輸出入)銀行それぞれと戦略協定を締結した。
 今年に入ってから、遼寧港口集団は東北地方全域に設けられた内陸部コンテナ集散センターを活用し、国際物流ネットワークや海陸複合一貫輸送という利点を生かし、輸送効率を上げると同時に、更に多くの企業と貨物供給元を「一帯一路」に結びつけた。次のステップでは、遼寧港口集団の中欧班列輸送業務の開発力をさらに
強化し、中国とロシアの鉄道輸送ルートの総合的なサービスレベルを高めていく。(遼寧日報 7月4日)

♦ 中国鉄路瀋陽局、上半期貨物輸送量は13.2%増 ♦

 中国鉄路瀋陽局集団有限公司が7月7日に発表したデータによると、同公司の2020年上半期の貨物輸送量は1億9125万トンに達し、前年同期比13.2%増であった。
 石炭・穀物(イモ・マメ含む)・鋼材は従来、瀋陽局集団有限公司の重要な輸送貨物であった。このうち、石炭は総輸送量の40%を占める主要品であった。今年に入ってから、同公司は、一部の品目の輸送料金を段階的に引き下げるなどの措置によって輸送コストを削減し、地域内の貨物供給の構造を改革した。これによって、地方の重要プロジェクトの建設工事が円滑に進められるようなり、鉄道輸送能力が万全な状態になった。今年上半期、輸送総量が大幅に増加するなかで、石炭の割合は34%へ低下したが、鉱山建設物資・コンテナ・セメント・非金属鉱石の輸送量はそれぞれ108%・70%・46%・32%増加した。
 鉄道輸送能力の強化に伴い、瀋陽局集団公司は「散改集(バラ積みの貨物をコンテナに入れ替える)」サービスを強化し、割り当てられた1.1万個のオープントップコンテナを活用して、鉄鉱石粉・セメントクリンカー・穀物など17種類の対象貨物の詰め替え作業を行った。2020年上半期、オープントップコンテナの輸送量は952万トンで、前年比107%増であった。また、中国で初めての局間の冷蔵車を運行し、鉄道輸送貨物の内容をさらに充実させた。(遼寧日報 7月10日)

♦ 大連から「一帯一路」沿線の国への輸出入が前年同期比3割増加 ♦

 先頃、大連税関所管大窯湾税関の監督の下で、大連華鋭重工国際貿易有限公司製の電気炉変圧器や油圧システムなどの貨物が滞りなく積みこまれ、トルコに輸出された。
 「一帯一路」建設の追い風にのって、大連華鋭重工を代表とする大連企業が続々と海外進出をはじめ、「一帯一路」市場に向けた計画を行い、マレーシア・トルコ・ベトナムなどの国で活躍している。新型コロナウイルス感染拡大という厳しい状況に直面しながらも、大連市は機械製造業の拠点という伝統的な優位性をいかし、東北地方の古い産業拠点が新しい方向に進んでいくことをサポートし、それによって新たに景気回復を図ろうとしている。
 大窯湾税関は現地企業による「一帯一路」市場の開拓を支援するとともに、優位産業の企業ついて特別な調査を実施し、現在の感染状況において企業が生産再開の際に直面している困難を把握し、税関統計サービスを利用して企業に対して税関について支援策を実施しようとしている。また、幹部を派遣して企業と連携し、申告前に契約・領収書・包装リストなどの申告資料や品物名、規格などの記入事項を事前に審査し通関の効率性を高めている。さらに、税関職員を各所に配置し、大型機械設備用にカスタマイズされた全天候型の通関サービスを提供し、到着後すぐに審査を行い、その後ですぐに荷物を受け取とられるようにした。輸送、貯蔵などの問題の解決のために埠頭や船会社と緊密に連絡して、通関時間をさらに短縮している。
 大連税関の統計によれば、今年1月から5月まで、大連市から「一帯一路」沿いの国への輸出入総額は617.8億元で、前年同期比29.8%増となった。大連市の主な輸入品は原油・天然ガス・農産品などで、主な出品は電気機械製品、基本有機化学品、農産品などである。(遼寧日報 7月13日)


♦ 三江平原から「鉄海聯運(陸海複合一貫輸送)」列車が開通 ♦

 7月15日、中国鉄路ハルビン局集団有限公司が三江平原地域から運行する「陸海複合一貫輸送」の86622番貨物列車が、富錦駅で積み込みを完了した。同列車に積まれた3177トンの貨物は大連港に輸送され、フェリーに積み替えられて長江デルタ・珠江デルタ地域に向かう。
 企業の操業再開が進み、ジャムス地域の食品加工企業の下請け注文も増加している。ハルビン局有限公司は輸送力で企業のニーズに応えようとしている。同公司は、「陸海複合一貫輸送」モデルを積極的に開拓し、列車数・車両編制・運行ダイヤ・路線・停車駅を固定し、時間通りに富錦から大連港に至る直通運行の路線を組んだ。また、ジャムス区間の貨物供給源を増やして、企業との協力体制をつくり、食料の輸送状況を把握しようとしている。
 貨物直通列車運行を固定化したことで、富錦駅から毎週4回貨物が発送され、ハルビン南駅で列車編制して、大連港に向かう。貨物の輸送時間は32時間に短縮され、フェリーの定期便の時間にも間に合い、鉄道と海上輸送のシームレスな接続が実現された。毎月、832車両が列車編制されて大連港に向かい、企業のニーズに最大限応える見込みだ。(黒龍江日報 7月17日)

♦ 瀋陽越境EC、小売ルートが新設 ♦

 7月16日、瀋陽市越境ECの「9610」輸出が正式に開始し、越境ECの小売に新たなルートが加わった。企業は同プラットフォームを通じて貨物を輸出することが可能になった。
 「9610」は税関の監督管理方式のコードで、「越境貿易電子商取引」の略称だ。
越境ECは少額・多数注文という特徴があるため、税関は「9610」モデルで企業が事前に提出した輸出商品リストを審査して、まとめて通関手続きを行うことができるようにした。
 「9610」の開始は、輸出プロセスを簡易化し、通関コストを下げ、企業が外貨決済による取引や優遇政策を受けられるようにし、通関効率を大幅に向上させる。(遼寧日報 7月17日)

▏モンゴル情報


♦ チンギスハーン空港が7月から新しい名前に ♦

 2019年12月18日付第455号政府決定にしたがい、首都のチンギスハーン国際空港はこの7月1日から「ボヤント・オハー」空港に正式に改称された。トゥブ県セルゲレン郡フシグトに建設中の新空港がチンギスハーン国際空港と呼ばれることになる。
 ボヤント・オハー空港は今後、国際線と国内線用の予備空港として利用される。さらに、航空専門教育、チャーター便、航空便やその他の民間航空運送目的で、幅広く使用されることになる。
 フシグトの空港が正式に開業するまで、ボヤント・オハー空港が通常体制でこれまでの業務をこなしていく。
 現在、MIATモンゴル航空が、在外邦人の帰国チャーター便をボヤント・オハーから運航させている。フンヌエアとアエロモンゴリアはスケジュールにしたがい国内便を運航させている。(MONTSAME 7月6日)

♦ トヨタ自動車がウランバートル市保健局にハイエースを贈呈 ♦

 「トヨタ自動車」はこの7年間にわたって国民の祭典「ナーダム」の公式パートナーを務めている。7月8日、ウランバートル市当局の関係者と「トヨタセールス・モンゴリア」の倉橋利郎社長が、「ナーダム2020」の枠組みにおける提携の計画を発表した。
 トヨタ自動車はこれまでナーダムのイベントの開催に協力してきた。特に、同社はモンゴル相撲の優勝者に優勝杯とトヨタ車を、競馬で上位の子供たちに安全装備を贈呈し、祝日期間中の最新道路情報を提供している。
 倉橋社長によれば、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、同社は今年、自動車「ハイエース」を首都ウランバートル市の保健局に贈呈することに決めたのだという。(MONTSAME 7月8日)

♦ ガスプロムがモンゴル国内に特別目的事業体の設立を準備か ♦

 ガスプロムがモンゴルで特別目的事業体(SPV)の準備している。同社は一社下請けを条件として、SPV設立とこれによるモンゴル国内での事業推進のためのサービスを提供するコンサルタントを募集している。予定されている契約履行期限は今年9月となっている。
 既に報じられたように、今年3月にプーチン大統領がガスパイプライン「シベリアの力2」のフィジビリティ・スタディーと設計測量作業の開始を命令。5月にはガスプロムは設計測量作業の開始を表明した。
 「シベリアの力2」は、年間最大500億立方メートルの天然ガスをモンゴル経由で中国に輸出する新しいチャンネルの基盤になりうる。
 このプロジェクトの資源供給元となりうるのがヤマロ・ネネツ自治管区のヤマルとナディム・プルタズ地区、コビクタガス田、クラスノヤルスク地方の資源だ。ガスパイプライン「シベリアの力2」は中国西部に達し、主に国内の中心的なガス消費地の需要家向けとなりうる。(インターファクス7月6日)

♦ ナーダム2020が閉幕 ♦

 モンゴルの歴史と伝統を途絶えさせないよう、「ナーダム2020」を開催した。今年は、全21県330郡で一斉にナーダム2020が祝われた。
 モンゴルのバトトルガ大統領は12日、イベントを順調に実施できたことについて、ナーダム2020の組織に加わったすべての個人及び法人に感謝し、2020年のナーダム祭りの閉会を宣言した。新型コロナウイルスの国内感染防止のために、ナーダム2020は観光複合施設「13世紀」で初めてオンライン無観客観戦で開催された。これを受けて、すべての祭りの行事は最新機器とテクノロジーを使い全国のテレビとネットで生中継された。(MONTSAME 7月12日)

♦ 国民的祭りのモンゴル相撲優勝者には日産車が贈られた ♦

 7月14日、ウランバートル市の中央広場でモンゴル相撲のチャンピオン、P.ブレントゥグスさんの表彰と日産車Y62パトロールの贈呈式が行われた。この式典にはウランバートル市と「MONNIS MOTORS」社(日産車のディーラー)、オブス県モンゴル相撲協会の関係者らが出席した。
 ウランバートル市当局は、MONNIS MOTORSのモンゴル相撲の振興への協力と貢献と直近の過去2年間の「ナーダム」への協力に対して謝意を表明した。
 MONNIS MOTORSのムンフバートルCOOは、同社は今後5年にわたって、組織委員会に協力し、ナーダム祭りのオフィシャルパートナーとして活動する、とコメント。一年のメイン大会である「ナーダム2020」でのブレントゥグスさんの見事な2度目の優勝を祝った。(MONTSAME 7月15日)


♦ 国家非常事態委が国民の帰国活動を活発化 ♦

 MIATモンゴル航空の飛行機が21日09時45分(現地時間)、日本から自国民を避難させるため、ブヤン・ウハー首都国際空港を出発したことを、国家非常事態委員会緊急対策本部が伝えた。7月のスケジュールによると、この特別便で260人が帰国する。
 国家非常事態委員会は外国からの国民の避難活動を活発化させた。計画によると、今月、国外から3400人を帰国させるために15本のチャーター便を運航する。国家非常事態委員会緊急対策本部によると、今日現在で国外に滞在中のモンゴル国民10万513人が帰国を希望している。(MONTSAME 7月21日)

▏対岸ビジネス情報


♦新千歳―台北間 臨時国際貨物便 中華航空、10日から(北海道新聞7月8日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/438203

♦119番 多言語対応確認 湯沢雄勝消防本部 3者間通訳を訓練(秋田魁新報 7月8日)

♦外国人の福利厚生代行 福井の企業が新事業(福井新聞 7月9日)

♦外国人向けに防災情報 長岡市がカード作製(新潟日報 7月10日)
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20200710554747.html

♦コストは成田経由の半分 中華航空、臨時貨物便就航 新千歳―台北 道内関係者は増便期待(北海道新聞 7月11日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/439493

♦伏木富山港から香港へ 農林水産物の輸出促進へ県が実証事業(北日本新聞 7月11日)

♦リンゴ輸出促進へ連携/コロナ受け青森県が初会議(東奥日報 7月11日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/378577

♦青森産リンゴ輸出、3年連続3万トン超 コロナ影響少なく 19年産(河北新報 7月14日)
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200714_22013.html

♦航空各社 増便次々 新千歳発着8~9割回復(北海道新聞 7月15日)

♦みち銀、上海事務所閉鎖へ 「RCG」活用(東奥日報 7月15日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/380608

♦全日空東京便、通常の4往復に 8月ダイヤ(富山)(北日本新聞 7月15日)

♦青森-台北就航1年、コロナ禍で暗転(東奥日報 7月17日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/381475

♦外国人支援 課題共有(山形新聞 7月18日)

♦海外展開の意欲衰えず ジェトロ富山(北日本新聞 7月23日)

♦クルーズ船寄港、ゼロの可能性も コロナ影響で残り1件に(秋田魁新報 7月21日)
https://www.sakigake.jp/news/article/20200721AK0002/

♦「樺太停戦」に光を当てたい ユジノの歴史研究者、日ソ協定を独自調査 北大教授ら協力、和訳本出版へ(北海道新聞 7月21日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/442487

♦台湾から北海道へは「台湾政府の渡航安全宣言後」 ひがし北海道DMOが意識調査(北海道新聞 7月22日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/442810?rct=n_economy

♦幹細胞培養技術、小樽で開発 ロシア系医療ベンチャー「金太郎」石造倉庫利用し10開設(北海道新聞 7月23日)



▍エリナ・レター

♦蔡聖錫
『マスク巡る意識変化』(新潟日報 7月20日)

エリナ・レターは>> https://www.erina.or.jp/columns-letter/



▍ERINAインフォメーション

♦♦9月18日(金)に「国際人材フェア・にいがた2021」を開催します。留学生の採用を考える県内企業の出展申込み受付け中です。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/activities/business/job_fair/job_fair2021/

♦♦ERINAビジネスセミナー「コロナウイルス感染拡大による日本経済への影響」の動画、資料を掲載しています。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/activities/seminars/chiiki/chiiki-2020/20200703-2/

♦♦新潟県内高校・中学を対象に「ERINA出前授業」の申し込みを受け付けています。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/about/demae/

♦♦ERINA北東アジア研究叢書10 穆尭チェン、徐一睿、岡本信広編著『「一帯一路」経済政策論―プラットフォームとしての実像を読み解く』(日本評論社)を発刊しました。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/publications/series/

♦♦英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/publications/naer/

♦♦『ERINA REPORT (PLUS)』編集委員会では投稿をお待ちしています。

投稿規程は>> https://www.erina.or.jp/publications/er/

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