公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA/エリナ)
北東アジアウォッチ
ERINAのメルマガ♦北東アジアウォッチ No.411 (2021年7月16日発行)

♦INDEX♦

▍NEAヘッドライン

▪ロシア極東情報
▪中国東北情報
▪モンゴル情報
▪対岸ビジネス情報

▍ERINAインフォメーション

▪新潟県内高校・中学を対象に「ERINA出前授業」の申し込みを受け付けています。
『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。
英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。
『ERINA REPORT (PLUS)』編集委員会では投稿をお待ちしています。
ERINA 賛助会員・購読会員のご案内


 モンゴルでは新大統領が選出され宣誓式を行い、新国際空港が開港しました。無観客で開催予定だった国民の行事「ナーダム」は開催10日ほど前に延期したそうです。
 さて、東京2020開幕まで1週間です。チケットの申し込みはしていなかったので、予定通り、テレビ観戦です。いろいろな競技の選手に注目してテレビの前で応援します!(編集長)


▍NEAヘッドライン


▏ロシア極東情報


♦ 「極東の1ヘクタール」プログラムが北極圏も対象に ♦

 プーチン大統領が「極東の1ヘクタール」プログラムの対象を北極圏に拡大する法律に署名した。この新法によって、現在のプログラム参加者が最初の1ヘクタールの開拓に成功した場合に、さらに1ヘクタールをもらえる可能性が開かれた。
 土地の開拓に成功して所有地にした、あるいは貸与期間を延長した「極東の1ヘクタール」プログラムの参加者は、2021年8月1日から、もう1ヘクタール受け取ることができる。
 さらに、このプログラムの対象地域がロシア連邦の北極圏に広げられる。ムルマンスク州、ネネツ自治管区、ヤマロ・ネネツ自治管区、クラスノヤルスク地方23自治体、アルハンゲリスク州、コミ共和国、カレリア共和国で土地を取得することができる。土地が提供される具体的な地域は地元当局が定める。
 最初の半年間、北極圏の土地を取得できるのは、該当する連邦構成主体と自治体の住民登録者だけだが、2022年2月1日からはロシアの国民、さらに祖国自主帰還事業の参加者も同様のチャンスを得る。(ロシースカヤ・ガゼータ 6月28日)

♦ ロ極東と北極圏で投資アクセラレーター始動 ♦

 極東・北極圏開発省は、プログラム「極東・北極圏コンセッション」の枠内で投資プロジェクトに帯同する投資アクセラレーターの始動を発表した。
 投資アクセレーターとは、オンラインで発起人からの申請を蓄積し、パートナーと資金提供を募るメカニズムのことだ。
 投資アクセラレーターに申請書を送ることができるのは、ロシア極東と北極圏にインフラ施設の整備・建設を計画している企業や、インフラ施設の建設が必要な極東連邦管区・北極圏の構成主体だ。
 申請されたプロジェクト案件は極東・北極圏開発公社の審査を受けたあとに、各地域、銀行、開発機関、コンサルティング会社を交えた検討のために作業部会に送られる。
 「つまり、アクセラレーターとは、官民連携のメカニズムを活用してロシア極東でプロジェクトを実行するための「ワンストップ窓口」だ」と極東・北極圏開発省のアナトーリー・ボブラコフ次官は述べた。
 これまでに、プログラムには335件のプロジェクト(6670億ルーブル相当)の申請があった。ボブラコフ次官は、投資金額で多いのは、運輸交通インフラと住宅・公共サービス関連施設・設備(41%)、公共施設(34%)、製造系企業の補助的インフラ(25%)の順だと話した。
 アレクセイ・チェクンコフ極東・北極圏開発大臣がこれまでに述べてきたように、今後3年間にこのメカニズムを利用して最大5千億ルーブルの投資が予定されている。これらの資金は土木インフラ、運輸交通インフラ、公共インフラの整備プロジェクトに使われることになっている。(ロシースカヤ・ガゼータ 6月29日)

♦ アムール川経由の中ロの物流が再開 ♦

 アムール州でアムール川の中ロ国境経由の物流が再開しつつある。増水していた水位が安定し、7月6日からブラゴベシチェンスク-黒河間の運行が再開している。
 アムール州経済発展省の発表によると、中国側は、増水時に損傷した検問所のインフラを迅速に復旧させた。両国間の物流は、公衆衛生・防疫規則を守りつつ、増水前の状態に戻るとみられている。
 アムール州の中国・ロシア国境経由の交通は河川増水のため6月21日から中断していた。(EastRussia 7月5日)

♦ 極東連邦大に新学長 ♦

 極東連邦大学の学長代行にアレクセイ・コシェリ氏が任命されたことが、ロシア科学・高等教育省のウェブサイトで公表されている。ワレリー・ファリコフ大臣が関連省令に署名した。
 アレクセイ・コシェリ氏は1989年12月18日生まれ、ボログダ出身。モスクワ大学法学部卒。
 この人事は、7月2日(モスクワ時間)に明らかとなったニコライ・アニシモフ学長の退任を受けたもの。アニシモフ氏はモスクワの名門大学の一つ、高等経済学院の学長代行に任命された。(ヴォストーク・メディア 7月7日)

♦ サハリンとクリルの空気がきれいになる ♦

 サハリン州は、プーチン大統領の指令による全国的CO2排出量削減の試行地となった。関連法案がすでにロシア連邦政府に提出済みだ。試行期間は2021年から2025年まで。大気中への温室効果ガス(GHG)排出量削減に寄与する技術/テクノロジーを導入・定着させるために必要な環境の醸成を目的としている。
 「この試行によって大幅な環境が改善されるだろう。なぜなら、我々は石炭やディーゼル燃料の使用を事実上、拒否することになるからだ。2025年までに世界で最初にカーボンニュートラルを実現する地域となるという目標を掲げる」と、サハリン州のワレリー・リマレンコ知事は述べた。
 2019年の人為的なCO2排出量評価に基づき、サハリン州のGHG排出量調査が行われ、年間のGHG排出量が多く、試行に参加する企業・団体者が特定された。
 「主要なGHGはメタンと二酸化炭素だ。さらに、これよりも割合の少ない4種類のGHGについても調査した。その結果、2019年のGHG排出総量は1233万3千トン、吸収量は1106万8千トンだった。」とサハリン州のアレクサンドル・マトネンコ環境大臣は説明した。
 サハリン州のGHG排出は主に、石炭、石油、ガスの産出による。燃料・エネルギー産業の占める割合は94%強。残りは、「製造」、「農業」、「ごみ/廃棄物」だ。また、サハリン州の森林によるGHG吸収の数値はロシア平均の2倍だ。サハリン州環境省は年内に2020年のインベントリ(温室効果ガス排出・吸収量)を行うことにしている。(「論拠と事実」サハリン州版 7月8日)

▏中国東北情報


♦ 日中産業園、瀋陽で着工 ♦

 6月16日、瀋陽高新区で万科中日産業園の建設が始まった。これは中国・ドイツハイエンド装備製造産業園(瀋陽)に続いて、瀋陽市が総力を挙げて建設する対外開放のためのプラットフォームだ。万科中日産業園は既に、東芝、三菱、パナソニック、ローソンなど大手日系企業25社と協力協定を締結している。
 瀋陽高新区に建設される万科中日産業園は、渾南区にある高新技術産業開発区・自主イノベーション示範区・自由貿易試験区の利点を生かし、医療・健康、省エネ・環境保護、都市消費の面から生産・生活・生態の「三つの“生”を一体化」させた国際的な産業園の建設を目指す。さらに、ハイエンド産業プロジェクトや国際コミュニティ、日本風な商店街、国際的なブランド教育が集積する産業園の建設に力を入れている。
 今年、瀋陽市は感染拡大防止対策と経済発展を推進し、リスク対策に注力し、投資誘致とプロジェクト建設を進めている。1月~5月、瀋陽市で着工・工事再開された1億元規模以上のプロジェクトは1437件(前年同期比25.6%増)、1億元規模以上の額で新規契約されたプロジェクトは928件(前年同期比24.2%増)だた。(遼寧日報 6月18日)

♦ 吉林省1月~5月、外資実際利用額が過去最高更新(前年同期比47.4%増) ♦

 吉林省商務庁によると、今年1月~5月、吉林省の外資実際利用額は前年同期を47.4%上回る4.9億ドルとなった。この伸びは全国平均を7.7ポイント上回り、全国第12位(東北地区第1位)となり、利用額と伸び率ともに同省の過去最高を更新した。また、外資の重要プロジェクトも次々に実施されている。
 担当者によれば、省商務庁は今年に入ってから、省党委員会・省政府が策定した「二つの安定と二つの取り組み(訳注:外国貿易・外資の基盤安定、投資誘致と消費促進の取り組み)」を投資誘致の拡大、産業チェーンの延伸、外資に関する政策の活用、ビジネス環境の改善を通して進めている。これによって生み出される4つの「組み合わせ」が「外資の安定」にはっきりと繋がるように政策が推進されている。(吉林日報 6月21日)

♦ 中国―欧州(黒龍江省)新ルートが開通 ♦

 6月23日、黒龍江航運集団有限会社傘下の輸送船団が35コンテナを積載し、同江港からロシア・ハバロフスク港に向かった。ハバロフスクで貨物は積み替えられ、シベリア鉄道でモスクワまで輸送される。この新しいルートは、コルガス・エレンホト・満洲里・綏芬河などを経由する既存の中欧班列ルートに続くものであり、重要である。 航運集団はこれまで、同江港の発展を推進するため、「一帯一路」イニシアチブを活用し、国内とロシア極東地域の水運と鉄道の一貫輸送に力を入れてきた。水運輸送が可能なことや口岸を有するという黒龍江省の利点のおかげで対ロシア貿易のルートとしての機能が高まり、中欧班列の新ルートとして開通された。開通した中欧班列・同江ルートは、北東アジア経済圏とヨーロッパ間の新たな物流輸送となり、「一帯一路」沿線国とのスムーズな貿易を支えることになるだろう。(黒龍江日報6月24日)

♦ 長春自動車博覧会が7月9日に開幕 ♦

 7月9日から18日まで、第18回中国(長春)国際自動車博覧会が「賦能美好生活(すばらしい生活もさらなる活力を与える)」をテーマとして開催する。
 今年の長春自動車博覧会は、「メイン会場+サブ会場」の形で行われる。メイン会場の長春国際会議展覧センターは、展示面積が20万平方メートルを超え、展示する自動車も1400台に達するという。メイン会場には室内展示ホール9カ所と屋外展示エリア4カ所が設置された。室内展示エリアの9つのホールとして、自動車文化体験館、 超豪華自動車館、BMW展示館、ベンツ展示館、高級車展示館、日韓合弁ブランド展示館、国産ブランド展示館、輸入車ブランド展示館、中国第一汽車集団館が設けられた。また、屋外の4カ所の展示エリアとして、商品車・特殊車両、自動車アフターサービス、自動車特売、中古車販売のためのエリアが設けられている。サブ会場は、蓮花山生態観光リゾート区の天定山観光区と凱旋路に中古車市場が設置されている。(長春日報6月26日)

▏モンゴル情報


♦ 新モンゴル大統領が宣誓 ♦

 6月9日にモンゴル国大統領に選出されたフレルスフ氏が25日、国会議員、憲法裁幹部、最高裁幹部、閣僚の面前で宣誓を行った。
 6月9日に成立した選挙で初めて任期6年のモンゴル国大統領が選出された。モンゴル人民党から出馬したフレルスフ氏は823326票(67.6%)を獲得した。
 宣誓式の後、ウランバートルの中央広場ではモンゴル軍のパレード分隊が新大統領を祝った。(MONTSAME 6月25日)

♦ 6月末にベラルーシから農機が初入荷 ♦

 モンゴル・ベラルーシ貿易経済・科学技術交流政府間委員会のモンゴル側議長であるメンドサイハン食糧・農牧業・軽工業大臣は6月24日、ベラルーシのチェプルノイ駐モンゴル大使と面談した。
 この面談でチェプルノイ大使は、5千万ユーロ規模のプロジェクトの第1段階の成功を強調し、モンゴルとベラルーシの間の輸出向けローンの拡大に関するベラルーシ側のオファーの再検討を提案した。
 「トラクター、農業機械・農業用設備供給」プロジェクトの枠内でベラルーシは総額450万ユーロ相当の機械と552台の設備をモンゴルに輸出した。その中には、5つのタイプのトラクター132台(サイレージハーベスター、ロールベーラー、コンバイン、レーキ、芋・根菜掘取機)や農薬などが含まれている。設備の第一便は今月中に受け取ることになっている。
 メンドサイハン大臣は、ベラルーシからのタイムリーで迅速な機械・設備の供給を重視するよう、大使に要請した。
 この面会の結果、モンゴル・ベラルーシ貿易経済・科学技術交流政府間委員会の次会合を8月末にミンスクで開催することの検討が合意された。(MONTSAME 6月25日)

♦ ユニセフの事業で幼稚園が開園 ♦

 ユニセフとモンゴル教育科学省は2019年から、24時間営業幼稚園のサービス向上プロジェクトを推進している。このプロジェクトの枠内で、韓国こども財団とスイス開発協力局から資金援助を受けて、ウランバートル市バヤンズルフ地区(ガチュールト集落)に新しい幼稚園が開園した。
 この幼稚園の定員は100人で、建物には多層フィルターの自動換気システムや電気ヒーター、ディーゼル式補助電源、人体に無害な省エネソリューションが使用されている。さらに、この幼稚園は洗濯機や調理用設備も備えている。(MONTSAME 6月29日)

♦ モンゴルに新しい国際空港が開港 ♦

 日本政府の特別円借款で建設された新しいチンギス・ハーン国際空港が正式に開港した。MIATモンゴル航空の成田(東京)行きが開港出発第一便となった。
 「この空港の開港は我が国の発展にとって大きな意味を持っている。モンゴルに新しい物流拠点ができる」とフレルスフ大統領はオープンセレモニーで明言した。
 新空港はウランバートルから南へ50キロメートル、トゥブ県のフシギーン・フンディに位置する。最大で年間300万人の乗降客の受入れが可能とされている。(MONTSAME 7月5日)

▏対岸ビジネス情報


♦ 八戸税関管内5月貿易額14%減(東奥日報 6月29日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/568200

♦ 小口貨物試行の荷主に助成 金沢港振興協 国際コンテナ拡大目指す(北陸中日新聞 6月30日)

♦ 外国人接種支援に力 越前市、多言語の案内文送付 相談、会場業務 ブラジル出身職員対応 新型コロナワクチン(福井新聞 6月30日)

♦ 雲州忠善刃物 奥出雲産の包丁、外国人向け販売 東京の雲南出身女性と友人 職人手作り、切れ味評判(山陰中央新報 6月30日)
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/55362

♦ 外国人観光客向け デジタルパス充実 山陰インバウンド機構(山陰中央新報 7月1日)
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/55972

♦ 八戸港航路利用で補助 横浜市、コンテナ荷主に(東奥日報 7月2日)

♦ 被災地の今 海外に発信 外国メディア、仙台・荒浜小など視察(河北新報 7月2日)

♦ ピーチ、新千歳発の貨物輸送開始 関西など4路線、青果中心に(北海道新聞 7月2日)
 
♦ ウラジオストク こんなに魅力的姉妹都市30年 新潟で紹介イベント(新潟日報 7月4日)
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20210705626624.html

♦ 山形生まれの薫製卵「スモッち」、香港で好評 挫折乗り越え悲願の輸出(河北新報 7月7日)

♦ 友好都市・台南の魅力を紹介 山形市がパネル展(河北新報 7月7日)

♦ 北東北初の特定保税承認者 秋田海陸運送を承認(秋田魁新報 7月7日)

♦ ロシア海域サケ・マス 試験操業の漁獲量最高(東奥日報 7月9日)

♦ 2拠点体制で海外強化 八尾に「三田工場」建設 五洲薬品(北日本新聞 7月9日)
 
♦ 日本航空、秋田空港発着150便減 7月16日~8月16日(秋田魁新報 7月9日)
https://www.sakigake.jp/news/article/20210709AK0004/
 
♦ 青森県産リンゴ 台湾ファミマで好評(東奥日報 7月10日)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/584733
 
♦ 農産物輸出へ「地域商社」 県設立検討、生産者を実務支援(北日本新聞 7月10日)
 
♦ 6月道内宿泊 前年比17%増(北海道新聞 7月10日)

♦ 6月出入国者 新千歳で7人(北海道新聞 7月10日)



▍ERINAインフォメーション

♦♦新潟県内高校・中学を対象に「ERINA出前授業」の申し込みを受け付けています。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/about/demae/

♦♦ERINA北東アジア研究叢書10 穆尭チェン、徐一睿、岡本信広編著『「一帯一路」経済政策論―プラットフォームとしての実像を読み解く』(日本評論社)を発刊しました。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/publications/series/

♦♦英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/publications/naer/

♦♦『ERINA REPORT (PLUS)』編集委員会では投稿をお待ちしています。

投稿規程は>> https://www.erina.or.jp/publications/er/

♦♦賛助会員・購読会員のご案内

[賛助会員制度]

賛助会員制度は、この設立目的・事業活動に賛同される方々から積極的にご支援・ご協力をいただくとともに、ERINAの事業やその成果を活用していただくための制度です。

[購読会員]

購読会員は、個人の方を対象に、ERINAの定期刊行物等をお届けするサービスです。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/about/member/


ご意見・お便りをお寄せください。  e-mail:erina-magazine@erina.or.jp


▪バックナンバー
 https://www.erina.or.jp/publications/mailmag/backnumber/
▪メールマガジンの解除
 https://www.erina.or.jp/form/mailmag-cancel/
▪ERINA ホームページ
 https://www.erina.or.jp/
▪ご意見・お問合せ
 e-mail:erina-magazine@erina.or.jp
編集公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)
編集長企画·広報部長 新保史恵
担当企画·広報部 丸山美法

Copyright (C) ERINA. All rights reserved.
無断転載を禁じます。