公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA/エリナ)
北東アジアウォッチ
ERINAのメルマガ♦北東アジアウォッチ No.412 (2021年7月30日発行)

♦INDEX♦

▍NEAヘッドライン

▪ロシア極東情報
▪中国東北情報
▪モンゴル情報
▪対岸ビジネス情報

▍エリナ・レター

▍ERINAインフォメーション

▪新潟県内高校・中学を対象に「ERINA出前授業」の申し込みを受け付けています。
『ERINA北東アジア研究叢書10』を発刊しました。
英文学術誌『The Northeast Asian Economic Review』編集委員会では投稿論文を募集しています。
『ERINA REPORT (PLUS)』編集委員会では投稿をお待ちしています。
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 東京2020が開幕し、各種競技で熱戦が繰り広げられています。直前合宿も各地で行われているようで、日本での開催であることを感じます。今週は、新型コロナウイルス感染が拡大しているようです。感染防止対策、熱中症対策をしてお過ごしください。(編集長)


▍NEAヘッドライン


▏ロシア極東情報


♦ 韓国とロ極東を結んで30年 ♦

 ロシアの物流大手FESCOは、定期航路「フェスコ・コリア・エクスプレス」(FESCO Korea Express , FKXP)でロシア極東と韓国の港を結んで30年になる。この航路は「コリア・ソビエト・ダイレクト・ライン」(Korea Soviet Direct Line, KSDL)として1991年7月6日に運航を開始した。
 FESCOの発表によると、同社は現代商船(HMM)とプロジェクトを推進してきた。1991年から1996年までKSDLは朝鮮半島とロシア極東を結ぶ唯一の航路だった。2005年から2008年にFESCOはシベリア鉄道を使ったコンテナの複合一貫輸送を積極的に展開するようになり、それが航路をさらに発展させる起爆剤となった。「フェスコ・コリア・エクスプレス」という名前になったのは2019年。現在この航路の船は、ボストーチヌイ港とウラジオストク港、韓国・釜山港に寄港している。
 「FESCO統合輸送」社ウラジオストク支社のレオニード・シリャフトゥロフ支社長によれば、この航路で約1500TEUの貨物が毎週配送されているという。
 「フェスコ・コリア・エクスプレスはFESCOと現代商船の長期提携の見本だ。我々はビジネスにおける高度な基準、輸送サービスの品質と安全性を重視する姿勢を共有している。その結果、長年にわたり、海運市場で申し分のない評判が保たれているのだ」と支社長は述べた。(EastRussia 7月8日)

♦ ロ極東を便宜上4経済区域に区分け ♦

 極東・北極圏開発省が、経済発展の取組み方に応じて極東連邦管区を4つに分けるようになったことを、アレクセイ・チェクンコフ大臣がタス通信に語った。
 「特に重要なのは、これが決して行政区分ではない、ということだ。これは計画・企画、投資プロジェクト、投資の誘致戦略、労働資源計画という視点から経済を4つの市場に分けるということだ。したがって、極東連邦管区の経済発展の計画や管理運営の問題を検討する際、ザバイカル部、辺境部、島嶼部、北部という4つの地域フィルターを通してそれを行うのが妥当で効率的だろう」と大臣は述べた。
 ザバイカル部にはブリャート共和国、ザバイカル地方が入る。大臣によれば、これらの地域では住民のほとんどは小さな村に住んでおり、中国やモンゴル側からすれば、大きな居住区はなく人口密度も低い。
 辺境部は、ユダヤ自治州、アムール州、ハバロフスク地方、沿海地方という、中国、日本、朝鮮半島の経済の影響を強く受ける地域だ。大臣によれば、ここでは水産資源の加工と農産品の輸出を成長させる必要がある。
 「3つ目は島嶼部で、ここに入るのはサハリンとカムチャツカだ。カムチャツカは地理的には半島だが、経済的には島嶼だ。そこに行ったり、貨物を運んだりするには海路か空路を使うしかなく、経済的な意味でカムチャツカと大陸は地続きではない。カムチャツカとサハリンは島嶼経済、なによりもまず、観光だ」と大臣は述べた。
 北部に当たるのはサハ共和国(ヤクーチア)、マガダン州、チュコト自治管区だ。永久凍土があり、極度に厳しい気候条件に置かれ、人口密度が低く、北方航路の問題を抱えるこれらの地域では、極北、北極圏の地理的特徴を考慮して様々な決定が下されることになるだろう」と大臣は述べた。(タス通信 7月11日)

♦ 担当副首相はロ極東産木材をシベリアで加工するよう提案 ♦

 ビクトリア・アブラムチェンコ副首相はチタ市で開かれた会合で、ロシア極東産の木材をシベリアで加工し、そのための輸送費の国家支援策を策定するよう要請。極東・北極圏開発省と産業商業省がこの支援策を7月30日までにまとめる。
 ロシアのメディアRBCの報道によると、ロシア極東では企業が約400万立方メートルの木材を輸出しているが、それを加工する能力は十分ではない。これを受けて、極東・北極圏開発省とユーリー・トルトネフ極東連邦管区大統領全権代表は、加工能力が拡大されるまでロシア極東から原木を輸出するための新たな国営企業の設立を提案したが、アブラムチェンコ副首相は反対の姿勢を示している。
 極東連邦管区には、低級材やパルプ用材、余剰材をリサイクルできるパルプ製紙コンビナートが一つもないため、これらの木材は輸出に回されている。欧州部やシベリアでは複数のパルプ製紙工場が操業している。
 アブラムチェンコ副首相の要請にしたがい、これまで中国に輸出されてきた未処理木材の最も有効な活用方法を考え出さなければならない。未処理木材は国内でペレット(固形燃料)に加工できる。このことに対してシベリアの起業家たちが関心を持っている。 
 クラスノヤルスク地方の複数の大型製材所の生産余力は、製材で130万立方メートル、ペレット生産では110万立方メートルだ。
 専門家は、原料が不足しているシベリアおよびロシア欧州部への木材輸送費を100%補助するならば、それはロシア極東での加工力不足の問題処理の助けになると考えている。(EastRussia 7月12日)

▏中国東北情報


♦ 瀋陽-ソウル間の貨物便が開通 ♦

 6月29日、瀋陽-ソウル間の貨物便が開通し、約10トンの越境EC貨物を積んだ貨物輸送専用機が瀋陽市桃仙国際空港を出発した。こ貨物便は遼寧自由貿易試験区瀋陽エリアが、ロンドン、ロサンゼルス、サンフランシスコに次いで4番目に開通した国際定期便である。これによって、新たな国際貨物輸送ルートが増え、瀋陽市、遼寧省の製造業の輸出が促進される。
 瀋陽-ソウル間の貨物便は週3回の運航を予定しており、瀋陽遠達サプライチェーン管理有限会社と羅布長風サプライチェーン管理(上海)有限会社が運営する。青島経由で海運に積み替え瀋陽に輸送する従来のルートと比べ、新路線は輸送コストを約20%削減し、輸送時間も大幅に短縮するため、消費者の満足度を高めるだろう。今年末まで延べ100便の運航が予定されており、200万件、約2億元の貨物輸送ができる見込みだ。
 瀋陽発の国際線貨物便はすでにヨーロッパ・アメリカ・北東アジアなどの地域をカバーし、今後も国際貨物輸送路線網は継続して強化される。今年上半期、瀋陽遠達国際郵便監督管理センターは450万件以上の越境貨物を取り扱っている。(遼寧日報6月30日)

♦ 2021大連輸出入商品交易会が開幕 ♦

 7月2日、「幅広い友好交流、貿易促進、市場開拓、ウィンウィンの実現」をテーマに「2021(第34回)大連輸出入商品交易会」が大連世界博覧広場で開幕し、46の国・地域から8500種類の選りすぐりの商品が展示された。
 今回の展示面積は1.5万平方メートルで、電子医療機器、健康・高齢者向け商品、食品・日用品、ファッションアパレル製品、インテリア商品のほか、文化・観光についてもの展示もあり、商談、政策プロモーション、ライブコマース、文化パフォーマンスなどのイベントも行われる予定だ。
 今回の交易会は、2020年11月に開催された中国国際輸入博覧会に世界各地から出展した企業・関係者と連携して実施される。大連のこの交易会では、中国国際輸入博覧会の「6日+365日」というワンストップ取引サービスプラットフォームが初めて導入され、「品質の選択」、「健康を楽しむ」、「オンラインサービス」という3つのテーマを掲げらている。ドイツ・イタリア・フランス・スペイン・日本など15ヶ国から58種類の輸入品が展示される。さらに、大連市の行政間連携都市の朝陽市・湖北省興山県・新疆石河子市・チベットのソク県・貴州省六盤水市の農産品や特産品・名産品なども展示する予定だ。(遼寧日報7月3日)

▏モンゴル情報


♦ 首相が製油所建設工事を視察 ♦

 オユンエルデネ首相はドルノゴビ県出張中にアルタンシレー郡の製油所建設工事を視察した。
 この工事を実施している国営「モンゴル製油所」社のアルタンツェツェグCOOは、首相に現状を説明した。年間に150万トンを精製する製油所建設の建設資金は、インド政府からの特別ローン(12億3600万ドル)によって調達されている。
 このプロジェクトは5つに分かれており、現時点では設計、企画、組織、非生産設備の建設が行われている。オフィスや教育センター、消防署、応急救護所、修理所、ラボ、倉庫に加えて、工場の敷地内には水源からの地下水汲み上げのための給水システムが建設される。
 モンゴル製油所社のプロジェクトの仕上げは、サインシャンドの職員住宅の建設だ。この定員550世帯の居住区は11の建物(オフィス、会議場、食堂、救急医療センター、商店、公共サービス、学校、幼稚園)で構成される。現在、町の居住部分の85%の工事は完了している。第1期の住宅建設は6月に竣工の予定だったが、コロナ禍で延期となった。(MONTSAME 7月5日)

♦ 米モの協力について首相と大使が協議 ♦

 12日、モンゴルのオユンエルデネ首相とマイケル・クレチェスキ駐モンゴル米国大使が面会した。この面談でオユンエルデネ首相は、戦略的パートナーシップの枠組において米モ協力が大きく発展していることを高く評価した。
 米国は、新型コロナ感染対策として170万ドル、衛生・防護用品、人工呼吸器50台およびその装置の操作講習のための費用として20万ドルをモンゴルに支援した。
 「モンゴルは250万回分のファイザー・ビオンテック製ワクチンの購入契約を締結することができ、パンデミック克服のための国民の免疫獲得の活動を行っている。世界で3回目のワクチン接種の治験が始まっており、モンゴル政府もそれを国民に呼びかけるつもりだ」とオユンエルデネ首相は述べ、協力の継続を米国側に呼び掛けた。
 オユンエルデネ首相は汚職等犯罪取締りでの協力の強化をモンゴル政府が強く希望していることについても言及した。首相は、モンゴルの腐敗認識指数が世界で第111位であり、それを2桁台に引き上げていくために、米国と積極的に協力してく姿勢を表明した。 クレチェスキ米国大使は、汚職撲滅について喜んでモンゴルと協力すると話し、民主主義を守り、良い統治を行うために、腐敗の抑制は重要だと重ねて述べた。(AsiaRussiaDailly 7月15日)


▏対岸ビジネス情報


♦ 県立大が2人 韓国に派遣へ 9月から1年間留学 策定のコロナ対策クリア(山陰中央新報 7月13日)
 
♦ 北陸 「知ってる」24% 「行きたい」10% 政投銀 外国人観光客に調査(北陸中日新聞 7月14日)

♦ ロシア島民も交流望む ビザなし渡航、8月も中止(北海道新聞 7月14日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/566765
 
♦ 県内宿泊38%減、256万人 20年 4月最少、11月が最多 コロナ影響(福井新聞 7月15日)

♦ 外国人に水害時対応説明 4言語のハザードマップ活用 長岡(新潟日報 7月16日)

♦ 道内輸出入額4カ月連続増 6月貿易概況(北海道新聞 7月22日)

♦ 九州の輸出、5期ぶりに増加 21年上半期(西日本新聞 7月22日)

♦ 吉賀町 リモート通訳活用 外国人のワクチン接種(山陰中央新報 7月24日)
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/67411

♦ 洪水注意場所 外国人に案内 「防災に生かして」(山形新聞 7月26日)

♦ 4098億円 前年比2.7%増 コロナ前、輸出は横ばい 19年 県内企業輸出入額(山形新聞 7月27日)



▍エリナ・レター

♦Sh. エンクバヤル
『新大統領と国民に溝』(新潟日報 7月19日)

エリナ・レターは>> https://www.erina.or.jp/columns-letter/



▍ERINAインフォメーション

♦♦新潟県内高校・中学を対象に「ERINA出前授業」の申し込みを受け付けています。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/about/demae/

♦♦ERINA北東アジア研究叢書10 穆尭チェン、徐一睿、岡本信広編著『「一帯一路」経済政策論―プラットフォームとしての実像を読み解く』(日本評論社)を発刊しました。

詳しくは>> https://www.erina.or.jp/publications/series/

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詳しくは>> https://www.erina.or.jp/publications/naer/

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